木力館のとりくみ

団体へ向けてのとりくみ

木材業界関係者の方々がご来館されました

関東地方やさいたま市内は相変わらずの梅雨寒です。皆様いかがお過ごしですか?

さて、先日7月14日(日)、午前と午後にそれぞれ木材業界の関係者の方が視察の為来館されました。

午前に来館された、東京中央木材市場千葉第二木材センター買方組合の皆様
午後に来館された、栃木県鹿沼市粟野商工会の皆様

いずれの団体様も、館内の模様を見学された他、館長の私(材木屋のおやじ)が講話を行いました。この他、館長の家(オープンハウス)の見学も併せて行いました。

今回視察に来館された方々は同じ木材業界の方なので、
「今の世の中、天然乾燥材の表面の干割れ(乾燥割れ)は一般ユーザーからはクレーム対象になってしまい『(干割れが見つかると)柱を取り換えろ』と言われる」
「現代の材木は人工乾燥が主流だが、本来の香りも飛んでしまい腐りも早いのだけど、一般の人はそんな事知らないし興味もない」
との嘆きも聞かれました。

館長の私(材木屋のおやじ)もまったくその通りだと痛感しております。
人工乾燥など無かった昔は「木は割れて当たり前」の事でしたし、むしろ割れた方が木が締まって強くなる、と(業界の関係者でなくとも皆)経験的に知っていたのですが、今や一般ユーザーで木の割れを知る人は殆どいません。そして現在は130℃もの高温で人工的に乾燥させた材木や、貼り合わせの材木(集成材や合板)が主流です。
しかも、家を建てる時にも、システムキッチンや水回り等、目に見える設備は豪華にしても目につかない構造躯体(骨組み)には興味・関心が全く無いので、ハウスメーカーもそれを見透かして適当なモノしか使わない、結果、構造躯体が弱いので家が長持ちしないと言う悪循環です。

ただ、こうなってしまった原因は、「木」を扱う業界の我々の側にもあったと思います。一般ユーザーの意識や知識をどれだけ高め、啓蒙してきたかと問われると、答えに詰まります。
木力館としては、木の使い方や特徴等を一般の方に広く分かりやすくお伝えする事で「木に少しでも興味を持って欲しい」そこからスタートしております。業界では当たり前の事も、今の一般ユーザーには未知の世界です。少しでも興味を持ち、知識を得て頂ければと考えております。

今後も視察に訪れた皆様方の活動がより活発になる事を願う次第です。館長の私(材木屋のおやじ)も、木力館等の視察を通じて微力ながらお手伝い出来たなら幸いです。