木力館のとりくみ

家づくりの現場レポート

特別編.「館長の家」現場レポートその5

このたび、さいたま市岩槻区内にて木力館館長大槻忠男が「人生後半の住まい」と題して、平屋建ての日本家屋を建築しました。その模様をお伝えします。

木工事及び各種工事の模様をご覧ください。

第4回の模様はこちらからどうぞ。

平成30年秋時点での外観。窓ガラス、雨戸、戸袋を設置し、家らしくなってきました。

外観、雨戸を閉めた状態。

囲炉裏の間の様子。下地材の上に捨て貼りを張り、更にその上に仕上げ材を張る造りです。中央の穴は囲炉裏を設置する空間です。

囲炉裏の間の様子。厚さ30mmの杉板を市松模様に張っていきます。「雇い実(やといざね)」を使い、しっかりと仕上げております。

縁側の様子。杉板でも特に赤身の強い材を用いております。壁板や他の部屋と対比すると、その鮮やかさが画像以上に映えます。

廊下部分、床仕上げ材(桧)無節を張っている様子。桧(ヒノキ)材は厚さが30mm有り、下地と合わせると合計75mmにもなります。これだけ床材に厚みがあると、木の断熱効果により断熱材は不要でしょう。

奥の居室、床板張りの様子。この部屋には杉板(厚さ30mm)を張ります。

トイレ部分、壁腰板の様子。青森ヒバを市松模様に張る事で、見栄えもよく、香りも良い空間としました。ただ用を足すだけの場所ではなく、青森ヒバの香りでくつろげる空間を目指します。

構造躯体には主に国産材及び埼玉県産材等を使用しております。

「館長の家」は平屋建ての本格的な日本家屋で、この家のテーマはずばり

「人生後半の住まい」です。あえて平屋建てにすることで、暮らしを楽に、そして日本家屋にする事で、伝統の木の家の良さを皆様に伝えたいと思います。

最近ではこういう造りの木造家屋は殆ど無くなりました。また、細かい部分で職人の技が光る造りとなっております。

一見しただけでは分かりづらいところもありますが、想像以上に細かい部分で手間暇が掛かっております。
こうした造りの家の工事の工程を、そして出来上がりつつある「家」を木力館としてもPRすることで、実際に住む事のできる「木の家づくり」をお勧めしていきたいと思います。

「百聞は一見に如かず」と申しますように、本物の木の良さは、五感で体感して知る事が大切です。文章やことばだけでは、木の良さを相手に伝える事はとても難しい。館長の私(材木屋のおやじ)はそう考えております。
本物の木の手触り、香りの良さを、ご自身の五感で感じ取り、知って頂ければと思います。

この「館長の家」は平成31年3月吉日に完成しました。
現在は完全予約制にて、限定の見学会を随時開催しております。詳しくはこちらのページをご覧ください。