強まる日差しに夏の訪れを感じる季節を迎えましたが、
皆様いかがお過ごしでしょうか。
木力館はさいたま市岩槻区の開智小学校にお邪魔して、木力館館長 大槻忠男の「森林と環境のお話」と「カンナ掛け体験」を行いました。
木力館では、10年以上前から毎年欠かさず開智小学校の4年生の生徒さんを対象に出張授業、
またその後に木力館見学、体験教室、製材見学等を行っております。
今回は出張授業の様子をお届けいたします。
はじめに、木力館館長から生徒の皆さんへ木に関する講演を行いました。
「空気と水がなければどのくらい生きられるか?」、「ミネラル水とガソリン1リッターはどちらが高い?」、
「水と鉄はどちらが高い?」、「農地に利用される水は有料?無料?」等の質問を投げかけ、
生徒の皆さんに日常生活の中での資源の価値について考えていただけたかと思います。
また、サンプル材に湿気を与えて、木の香りを嗅いで体感してもらう事も行いました。
香りに生徒の皆さんは感動され、講演後に「木の香りがすごくした」、と伝えに来てくださりました。
木は乾燥すると香りがうずもれますが、湿度を与えると香りが甦ります。(自然乾燥材のみ)

続いて、「カンナ掛け体験」の様子です。
今回使用した木材は青森ヒバと木曽桧、どちらも天然木の貴重な樹齢の多い木です。
館長が見守る中、プロの大工さんのサポートを受けながら、上手にカンナを引いていました。
生徒さん達が削り出した『かんなくず』がすごく良い香りがして、感動されている様子でした。
最後に、数人の生徒さん達が
「カンナは削りにくく、想像以上に大変なことが分かった。」、「切ったらペラペラでびっくりした。」等
カンナ掛けをして感じた事を発表してくださりました。
これは以前も何度も繰り返しお話ししている事ですが、普段の「学校の中」で行われる授業だけでは、体験出来る事はどうしても限度があります。
「学校の外」に出て、学校では出来ないことを見て聞いて体感・体験する事により、学びの幅も広がり、
生徒さん達もより大きく成長できるのでは、と考えております。
このような特別授業により、生徒の皆さんが自然への関心を持ち、木をはじめとした環境資源を大切にする行動を取ってくださっていたら、
この上なく嬉しく思います。