木力館のとりくみ

SDGsのとりくみ

2023年度、開智小学校にて木力館館長による特別授業 学校編

向夏の候、皆様におかれましては、ますますご健勝のこととお慶び申し上げます。

今回特別授業をさせて頂く開智小学校総合部では、各学年ごとにその年のテーマが決まっているそうです。
それぞれのテーマは、生徒さん達が新しい知識を獲得し、自分達の能力を発展させるための重要な道しるべとなっています。
そして今年、4年生の生徒さん達は、一年間を通じて『ものづくり』に挑戦します。

『ものづくり』とは、単に物を作ること以上の意味を持ちます。
それは、創造性を発揮し、手間と時間をかけて何かを生み出すプロセスを体験することです。
そして、そのプロセスを通じて、生徒さん達は新しいスキルを習得し、問題解決の能力を養い、自分自身の可能性を広げていきます。

テーマは、特に『木材を使ったものづくり』に焦点を当てています。
木材は、自然から得られる素材であり、その特性を理解し、適切に利用することが求められます。
木材を使って何かを作るという経験は、生徒さん達にとって、自然とのつながりを感じ、自然を尊重する心を育む絶好の機会となります。

この素晴らしいプロジェクトにおいて、私たち木力館きりょくかんは開智小学校4年生の生徒の皆さんの良きお手本となり、生徒さん達のものづくり体験をサポートさせて頂いております。
私たちは、木材の特性や加工方法を生徒さん達に教え、彼らが自分だけの作品を作り上げる手助けをします。
そして、その過程で、生徒さん達は自分の手で何かを作り出す喜びを体験し、自分の能力を信じる自信を育てることでしょう。

私たち木力館は、その一部をサポートできることを誇りに思います。

令和5年5月25日(木)、学校には木力館の館長が訪れ、生徒さん達に向けて授業を行いました。
その内容は、無垢の木材の魅力から森林環境問題、県別森林面積率など幅広いテーマにわたりお話をされました。

館長による、無垢の木材と森林環境の授業は、生徒さん達にとって新たな視野を開く機会となり、とても興味深く真剣な表情でお話を聞いて頂けました。
その中で、森林環境について、森林が地球の健康にどのように影響を与えるか、さらに県別森林面積率についても話し、それが地域の気候や生態系にどのように影響を与えるかを説明しました。
さらに、「ミネラル水とガソリン1リッターでどちらが安い?」という問いや、「農地に利用される水は有料?無料?」という問いを投げかけることで、生徒さん達は、日常生活の中での資源の価値について考える機会を得た事でしょう。

館長による授業の中で、4年生のテーマである『ものづくり』の一環として、貴重な体験をして頂いております。
それは『カンナかけ体験』です。
この体験教室では、プロの職人さんから直接指導を受け、鉋を使って木材を削る技術を学びました。

今回使用した木材は青森ヒバと木曽桧、どちらも天然木の貴重な樹齢の多い木です。(推定樹齢100年以上)
樹齢が多い木ほど独特な香りは強く、生徒さん達にとって新鮮な驚きと感動をもたらし、自然とのつながりを感じさせ、ものづくりの体験を一層豊かなものにします。

樹木や森林について学ぶことは、生徒さん達にとって自然とのつながりを深め、自然の価値を理解するための重要な機会となります。
特に、森林は地球の健康を維持するための重要な役割を果たしており、その保全と管理はSDGs(持続可能な開発目標)の目標の一つです。

カンナ体験などの実践的な活動を通じて、生徒さん達は木材の特性やその利用方法を学び、ものづくりの楽しさと達成感を体験します。
これは、新しいスキルを習得するだけでなく、持続可能な社会を築くための理解と意識を深める機会となります。

このような教育は、生徒さん達が自分たちの行動が地球の未来にどのように影響を与えるかを理解するための基盤を提供します。
それは、彼らが自然と共生する社会を築くための責任と役割を認識するための重要な一歩となります。

私たち木力館の役割は、生徒さん達がこれらの体験を安全に、そして楽しみながら行えるようにサポートすることです。
私たちは、生徒さん達が自分自身の可能性を発見し、自信を持って新しいことに挑戦できる環境を提供することを目指しています。

木力館編は、製材加工見学やノコギリ体験について紹介します。
どのような活動が行われているのか、生徒さん達がどのように学んでいるのかを詳しくお伝えします。

お楽しみに!