木力館のとりくみ

団体へ向けてのとりくみ

木力館DIY彩女様 勉強会

大寒の候、皆様いかがお過ごしでしょうか?

さて、木力館では、令和6年1月16日に開催されたDIY彩女様の勉強会に、地元からはじめ、遠方からお越しいただいた皆様方と共に、木の魅力を深く感じる素晴らしいひと時を共有できたことを心より嬉しく思います。

館内での学びのひと時

館内での勉強会では、木力館の館長が持つ森林環境に対する深い理解と樹齢に関するお話に触れ、参加者の皆様とともに木の奥深さに迫る貴重なひと時を過ごしました。

館長は、これまでの経験と知識をもとに、木力館で取り扱う木材がどれほど環境に優しいか、そして樹齢の重要性について詳しく解説されました。
特に、木力館で展示されている様々な樹種の国産木材を例に挙げ、その木の成長環境や樹齢に焦点を当てました。

また、木の樹齢と香りの関係にも触れられました。
木の香りはその成長過程と密接に関わっており、樹齢が長いほど豊かな香りを放つとされています。
この香りは木材の魅力の一部であり、それぞれの木が持つ独特の香りは、その木が育った環境や年齢を反映しています。

しかし、これらのことは言葉だけでは理解しにくい部分もあります。
それは、五感を使って体験しなければならないからです。
木の香りを嗅ぎ、その質感を感じ、目でその風合いを見ることで、木との深いつながりや理解が生まれます。

参加者の皆様は、館長のお話から、木材が生まれる背後にある自然のサイクルや環境への尊重、そして香りと樹齢の関係に気づき、木とのふれあいがより深まったと思います。

木力館でのこの体験を通じて、環境への取り組みや木の育成に対する姿勢に共感し、木との関わり方に新たな視点を得て頂けたなら、これ以上の喜びはありません。

今後も木力館では、森林環境への理解を深め、木との調和を大切にした活動を展開してまいります。

 

工場見学で製材技術を知る

工場見学では、木力館運営元の(株)大忠の製材技術に深く触れ、製材の裏側に迫る貴重な機会を共有しました。
皆様には、木力館が誇る高性能な製材設備や技術についてご紹介させていただきました。

安全が確保できた場所から見学する様子

まず、ドイツ製の6軸モルダー機を中心に、木材を効率的かつ精密に製材するための機器についてご説明しました。
この機械は高度な制御技術を駆使し、様々な木材に対応することが可能です。
参加者の皆様からは、その先進的な技術に興味津々のご様子が伺えました。

帯鋸製材機で挽かれて間もない板の木の香りを体験する皆様

製材の現場では、技術者が機械を巧みに操り、木材の特性を最大限に引き出しています。
この過程では、無垢の木材の証である、木目や節などの自然の形状を大切にしながら、その木材が持つ美しさや強度を最大限に引き出しています。

また、木力館では木材としての適性樹齢にも注目しています。
一般的に、適性樹齢は最低でも樹齢50年ほどの樹木であり、この時点で製材すると、木の香りも際立つようになります。
木材としての適性樹齢は、その木種が持つ特性や用途によりますが、適切な樹齢の木を使うことで、木材としての品質や耐久性、そして香りが向上します。

実際の作業風景をご覧いただくことで、木材の加工過程や職人の手仕事、無垢の木材の証や適性樹齢の重要性に対する尊重の念がより一層深まったことでしょう。

この工場見学では、木材の製材における専門的な技術と知識を学ぶだけでなく、木力館が持つ独自の製材プロセスに触れることができ、ご参加いただいた皆様にとって充実した体験となったことを心より願っております。

今後も木力館では、製材技術や木材の適性樹齢、無垢の木材の証などを共有する機会を提供し、より深い理解と感動をお届けできるよう努めてまいります。

カンナ掛け

カンナ掛けの体験教室では、皆様に木曽桧(天然木)を使用して頂きました。
木曽桧はその香りが特に強く、心地よい香りが体験の一部となりました。
また、この木曽桧は原生林や国有林で取れる、自然の更新によって生まれた樹木であり、その自然性がその魅力の一部となっています。

プロの職人さんの指導のもとで、参加者の皆様が直接カンナ掛けを体験し、木と触れ合いながら職人の技術に触れるという、心豊かな時間を共有しました。

体験が始まると、皆様は木の触感や音、そして特に強い木曽桧の香りに感動しながら、自らが作り上げていく過程に没頭していきました。
職人さんのアドバイスのもと、初めての方も少しずつ慣れ、木を削る楽しさを実感していただけたことでしょう。

そして、削り出されたカンナ屑は、それぞれが参加者の手から生み出された個性豊かなものばかり。
それぞれの表情や手付かずの木の美しさが、一つの作品になり、木材加工の奥深さや手仕事の温かさを感じる瞬間となりました。

このような体験を通して、木の素材の魅力を実際に感じ、職人の技術に触れることで、参加者の皆様が木工の世界への親しみを深め、充実したひと時を過ごすことができたと思います。

今後も木力館では、このような実際の体験を通して、木の素晴らしさを共有し、皆様に楽しいひと時を提供していく所存です。

木製のフラワー作り

このアクティビティでは、参加者の皆様がカンナ屑を手に取り、花との調和を求めながら、独自の木製フラワーを作り上げました。

木工工作の体験を通じて、皆様は自然素材である木材を組み合わせる楽しさを堪能し、そのプロセスを通じて手仕事の温もりや芸術性を実感することができたことでしょう。
それぞれが自分だけのアイデアを形にする中で、木と花が美しく調和し、それぞれの個性が反映された一つの芸術作品が生まれました。

この体験はただ単に手を動かすだけではなく、自然素材である木材と触れ合い、その美しさや可能性を感じ、自分自身で形にするという過程を通じて、参加者の皆様が心豊かな時間を過ごすことができたと信じています。
それぞれの作品からはその人それぞれの感性や思いが伝わってきます。

また、このような体験を通じて、木という素材の多面性や魅力を再認識し、その可能性をこれからも引き続き探求していただけたらと思います。

木力館としては、今後も木の素材を活かした様々な工作イベントを企画し、皆様からの新たな発見や感動を創出するプラットフォームとなることを目指してまいります。
皆様が自分自身の感性を表現し、新たな価値を創造する場として、木力館がこれからも活用されていくことを心より願っています。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。

 

木力館で行われた、DIY彩女様の勉強会は、木とのふれあいを通じて、持続可能な社会の構築(SDGs)への取り組みを感じる素晴らしいひと時でした。
館内での学び、工場見学、体験教室、木工工作を通して、地域の資源活用と環境への理解が一体となった貴重な体験ができた事と思います。
館長のお話を通じて、木力館が森林環境に対する深い理解を持ち、それが地域資源の活用にどれほど貢献しているかを垣間見ることができました。

今回使用した木曽桧(天然木)は、自然の厳しい条件下で育ち上がった貴重な木材です。
その樹齢や環境への敬意は、木材利用における持続可能な理念を具現化し、木力館の取り組みがSDGsへの貢献となっています。

木力館は、SDGsの目標を達成するために、地元の資源を大切にし、自然との調和を基にした活動を積極的に展開しております。
DIY彩女様の勉強会を通じて得た感動と学びを、これからも地域社会と共有し、持続可能な社会への貢献と地元の魅力を高めていく所存です。