木力館のとりくみ

SDGsのとりくみ

館長と木のお勉強

暑さの厳しい折、いかがお過ごしでしょうか。日ごろは大変お世話になり、ありがとうございます。

さて、木力館では、毎月第四日曜日に『館長と木のお勉強』という特別なイベントを開催しています。
このイベントは、木材についての深い理解を得るためのもので、参加者は実際の木材に触れながら学ぶことができます。

第一回目のイベントの様子

最初のイベントは無事に終了し、ご参加頂きました方々は多くの知識を得る事が出来たと思っております。
その内容は、木の樹齢と木材の関係、木の樹齢と木の香りの関係、新建材と無垢の木材の違い、新たに始まる森林環境税について、日本国の森林面積率など、多岐にわたりお話させて頂きました。

木の樹齢と木材の関係

木の樹齢は、その木材の性質に大きく影響します。
樹齢が長いほど、木材は硬く、耐久性があり、美しい木目が出ます。
これは、長い年月をかけて木が成長し、その過程で木材が硬化し、木目が形成されるからです。
また、樹齢が長い木材は、その独特の風合いから、家具や建築材料として高く評価されます。

しかし、樹齢が短い木材も、その軽さと加工の容易さから、多くの用途で利用されています。
例えば、パルプや紙の原料、合板やパーティクルボードなどの製造には、樹齢が短い木材がよく用いられます。

木の樹齢と木の香りの関係

木の香りは、その種類だけでなく、樹齢によっても変わります。
樹齢が長い木は、独特の深みと豊かさを持った香りを放ちます。
これは、長い年月をかけて蓄積された樹脂や成分が、香りに影響を与えるからです。
特に、杉やヒノキなどの樹種は、その香りが人々にリラクゼーションを提供し、心地よい空間を作り出すため、風呂桶や内装材に用いられます。

新建材と無垢の木材の違い

新建材と無垢の木材は、その製造過程と特性が大きく異なります。
新建材は、木材を加工し、特定の性質を持たせるために作られます。
これには、合板やパーティクルボード、MDF(中密度繊維板)などがあります。
これらの材料は、一定の強度や形状を持ち、加工が容易であるため、様々な建築や家具製作に用いられます。

一方、無垢の木材は、木の自然な状態を保ったまま使用されます。
無垢材は、その木の種類や成長環境によって異なる独特の風合いや香り、触感を持ちます。
これらの特性は、自然素材の温かみや豊かな表情を求める人々にとって、大きな魅力となっています。

新たに始まる森林環境税について

森林環境税は、森林の保全と維持に貢献するための新しい税制です。
この税金は、森林の健康を維持し、生態系のバランスを保つために使用されます。
森林は、地球の気候を安定させ、生物多様性を保持し、私たちの生活に必要な酸素を供給するなど、人類にとって重要な役割を果たしています。
森林環境税は、これらの価値を認識し、森林の持続可能な利用と保全を促進するためのものです。

日本国の森林面積率

日本の森林面積は、国土の大部分が山地であり、豊かな自然環境が保たれています。
森林は、水源地の保護、土壌の浸食防止、生物多様性の保持など、多くのエコシステムサービスを提供しています。
また、森林は、木材という再生可能な資源を提供し、地域の生活や産業に大きく寄与しています。

しかし、かつては国土の約85%を占めていましたが、現在は70%以下まで減少しています。
この減少は、都市化やインフラストラクチャーの発展、農地化、過度な伐採、自然災害などによるものです。
これらの要因は、森林の持続可能な管理と利用を通じて、一定の程度まで緩和することが可能です。

木力館イベントへの期待

木力館のイベントは、木材についての知識を深めるだけでなく、自然とのつながりを感じることができる貴重な機会です。
次回のイベントも、皆様の参加を心からお待ちしております。

SDGsの活動について

SDGs(持続可能な開発目標)は、地球上の全ての人々と環境のための目標です。
木力館では、SDGsの目標達成に向けた活動を行っています。
特に、目標15(陸上生態系の保全)と目標12(持続可能な消費と生産パターン)に関連して、森林の持続可能な利用と保全、木材の適切な利用と消費についての教育活動を行っています。