木力館のとりくみ

家づくりの現場レポート

特別編.「館長の家」現場レポートその3

このたび、さいたま市岩槻区内にて木力館館長大槻忠男が「人生後半の住まい」と題して、平屋建ての日本家屋を建築しました。その模様をお伝えします。

木工事及び屋根工事の模様をご覧ください。

第2回の模様はこちらからどうぞ。

木工事開始です。屋根野地板貼り作業。

屋内の天井部分を。骨太な梁と桁が屋根を支えます。

木工事の様子。この段階ではまだ足場は掛かっていません。上の屋根が、僅かにカーブを描いているのがわかりますか?

木工事。構造の「通し貫(とおしぬき)」です。

木工事。構造の「通し貫(とおしぬき)」です。木工事が進むと、この様に貫(ぬき)と柱を固定するために木の楔を打ち込みます。木と木を縫い合わせる様に組んでいきますので、構造としては「木の粘り強さ」を活かした、とても丈夫な建物となります。

屋根野地板。この家では、断熱材を入れない代わりに屋根野地板に厚さ30mmの杉板を二重に貼り、更に二重に貼る隙間を設けており、これで断熱とします。

屋根野地板、防水防湿シート。

屋内の様子。大黒柱から伸びる、梁と桁の様子。ここまで骨太な造りのお宅は、現在ではなかなか無いと思います。

壁部分の進捗状況。通し貫を木の楔で固定し、まず外側から外壁板(下地材)を貼り付けていきます。

屋根、下部分の瓦葺きの様子。

屋根、上部分。 屋根の傾斜が特殊な構造の為、まずは破風板と鼻隠しを取り付けます。画像は破風板。緩やかにカーブしているのがわかりますか?

屋根、上部分。 屋根の傾斜が特殊な構造の為、まずは破風板と鼻隠しを取り付けます。画像は鼻隠し。

平成30年1月の様子。

構造躯体には主に国産材及び埼玉県産材等を使用しております。

「館長の家」は平屋建ての本格的な日本家屋で、この家のテーマはずばり

「人生後半の住まい」

です。あえて平屋建てにすることで、暮らしを楽に、そして日本家屋にする事で、伝統の木の家の良さを皆様に伝えたいと思います。

この住宅では、屋根裏に断熱材を入れるという事はしません。
その代わりに、厚さ30mmの杉板を二重に貼り、しかも板に隙間を空ける構造としております。つまり、木の厚みを持たせる事と、と空気層を設ける事の二重の効果で断熱効果を得る仕組みです。
現代の家づくりではなかなか見られない造りです。
木が本来持つ断熱効果を最大限に活かす造りとなっております。

また構造についても、伝統の「通し貫(とおしぬき)工法」を用い、梁や桁には骨太な部材を用い、柱も太い材を使う事で、木の持つ粘り強さを最大限活かした造りとなっております。

最近ではこういう造りの木造家屋は殆ど無くなりましたが、こうした造りの家を木力館としてもPRすることで、実際に住む事のできる「木の家づくり」をお勧めしていきたいと思います。

「百聞は一見に如かず」と申しますように、本物の木の良さは、五感で体感して知る事が大切です。文章やことばだけでは、木の良さを相手に伝える事はとても難しい。館長の私(材木屋のおやじ)はそう考えております。
本物の木の手触り、香りの良さを、ご自身の五感で感じ取り、知って頂ければと思います。木力館では、ご来場された方のお求めに応じ、さまざまな木の家づくりやリフォーム法、各種工法などについて、詳しくお話しさせて頂いております。この他、木の家づくりやリフォーム、模様替えについて皆様からさまざまなお悩み・ご質問等についても無料で受け付けております。木の家に興味の有る方、木の家づくり、リフォーム等をお考えの方は、ぜひ木力館までお気軽にお越しください。お待ちしております。第4回の模様はこちらからどうぞ。