木力館ブログ

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木の良さを知るには

 10月に入りましたが、まだ若干暑さが残っていたりと、なかなか難しい天気です。皆様いかがお過ごしですか。こういう時はゆっくり睡眠をとり、栄養をつけるのが一番です。元気に行きましょう!

 さて、今回は、私(おやじ)ならではの体験談をお話ししましょう。昔のブログに書いた事と重複する部分もありますがご容赦下さい。

 木の価値。一言で言っても難しい事です。例えば、構造駆体(柱や梁などに使う用途)として素晴らしい木、化粧柱や化粧板として素晴らしい木、内装材や建具、家具材として素晴らしい木……それぞれに適した木があり、それらの価値、評価はさまざまです。細かく言うと、「この用途には大変優れているけど、別の用途ではあまり良くない」と言う木も多いのです。まさに「適材適所」と言えましょうか。

 さて、私(おやじ)は材木屋として50余年現役で働いてきましたが、家の構造駆体に使う柱材などは、よく扱いました。そこで体験した事なのですが、「木の価値」というのは、実際に現物を見てみないとわからないのです。基本的には、構造駆体用の木で言うなら「木の年輪」つまり木の樹齢で判断しますが、やはり、最終的には自分で現物を確認します。写真や言葉で説明を受けても、(撮影時の)光の加減や、言葉のとらえ方の違いで、実物を見ると(写真や説明で得た)想像とは違っていた、と言う事が少なくありません。
 さらに言うと、木は実際に自分の身体で感じ取って分かる他無いのです。

 例えば桧(ひのき)の香りについて、皆さんは言葉でどう説明しますか? 香り、匂いについては、言葉で説明する事は非常に難しい。私(おやじ)は「言葉で木の香りを説明しろ」と言われても出来ません。これは、実際に現物を手に取り、鼻で香りを嗅ぐしかないのです。

              木は実際に五感で体感するのが一番ですよ!(先日の講演会より)

 嗅覚と味覚は、一度覚えるとなかなか忘れないと言われているそうです。ですから、文章の説明よりも、実際に実物を見て、五感で体感して覚えて欲しいのです。私(おやじ)が「ぜひ五感で体感してください!」と常日頃お話ししているのは、そう言う理由なのです。

 あと、同じ種類の木でも、樹齢によって香りが違ってきます。桧(ひのき)や杉は、若い木はそんなに良い香りはしません。香りが強くないのです。逆に樹齢を重ねて、100年以上経ったものは、とても良い、強い香りがします。この辺りは、人間と似ている部分が少なからずとも有るのではないでしょうか。例えば人は、若い頃は元気に暴れますが、年を取ると暴れる元気がなくなり、逆に知識や経験を積み成熟する。木も香り等の意味では似ていると思いませんか?(笑)

 例えば木の木目の模様、柾目の細かさは見た目の色やかたちとなって現れますが、これは木の樹齢によるものです。そして木の薫りは木の油によるものです、木の油が有るからこそ薫りが有り、木の光沢、色つやの良さの要因にもなるのです。年月を経た木は、若い木に比べて、こうしたかたち、色つや、薫りの面で優れているのです。もちろん、強度的にも優れている事は言うまでもありません。それだけ年輪の目が詰まって丈夫になっている訳ですから(樹種により例外は有りますが……)。

 もちろん、若い木には若い木なりの用途がありますが、例えば家の大黒柱には、やはり樹齢の長い木が適しています。それは今お話しした通り、様々な良さを考えての事です。大工さんの経験則では、「樹齢の分(つまり木が育った年数の分)、木は長持ちする」と言われております。50年育った木は50年用材として持ち、100年以上の木は100年以上長持ちするという訳です。木を使う環境にもよりますが、こういった事はちょっとした豆知識として頭の片隅に入れておいて頂ければと思います。

 木は本来、自然のものです。一本として、一枚として同じ木は無いのです。ですから、自然のものは五感で感じて分かるしかないのです。つまりは身体で良さを覚えるほかないと言う事です。私(おやじ)が若い頃は、今のように特別な機械で強度を計測等そう言うテクノロジーも何も有りませんでしたから、木を担いだ重さ、木肌の見た目、手ざわり、香りなど、全身をフルに活用して、木の良し悪しを身体で覚えたものです。

 ですから皆様には、本物の木については五感で感じて頂きたいのです。本物を知れば、より関心が高まり、木について、森林について、そして自然環境について興味がわいてくると思います。これを機会に、皆様にはぜひとも木に興味を持って頂きたいと思います。
 木力館では、本物の木のサンプルをご用意しておりますので、ご来場頂ければ五感で木の良さを感じる事が出来ます。見てよし触れてよし香りを嗅いでよし、木の良さを存分に味わって頂きたいと思います。
 最後に、来る10月24日に開催予定の「2010 伐採見学ツアー」についても引き続き応募を受け付けております。詳しくは木力館ホームページに掲載しておりますので、そちらをご覧下さい。
 植樹祭の参加は予約制です。お申込み順に受付を開始し、定員(40名)に達し次第応募を締め切らせて頂きます。定員にはまだ若干の余裕がございます。ご応募はお早めに! 
 あと申し訳ありませんが、当日の予約無しの飛び入り参加はご遠慮下さい。

 木力館ではこうしたイベントを精力的に開催していきますので、ご期待下さい。また平時も毎日開館、皆様のお越しをお待ちしております。ぜひお気軽にお越し頂き、本物の木の良さを体感して下さい。お待ちしております。

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