木力館ブログ

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日本の森林と、一般の方が持つイメージについて

 いよいよ10月もなかば、各地で紅葉のたよりが聞かれるようになりました。皆様いかがお過ごしですか。

 さて、今回は、日本の森林と木材の事、それに対して一般の方が持つイメージについて軽くお話ししましょう。昔のブログに書いた事と重複する部分もありますがご容赦下さい。
 よく「狭い国土」と言われる日本ですが、南北に長く伸びるその国土は数多くの動植物に恵まれております。この事は皆様ご承知の通りです。そして、日本の森林面積はなんと国土の2/3も有ります。それは面積にして約2500万haとも言われています。 そしてこの森林面積から割り出した、国土に於ける森林の割合(森林率)は、先進国中、フィンランドについで2番目に高いのです。日本が「森林大国」である事の証明でもあります。

 しかし、これだけ木がたくさん有るのに、日本の木はほとんど使われずに余っている、と言う現状を、皆さんご存じでしょうか?

 日本の森林は世界に誇れるものなのですが……。

 ここで埼玉県の事を例に挙げてお話ししましょう。
 埼玉県は県土の面積の1/3が森林で、毎年47万立米(それ以上とも言われています)の木が育ち、使える状態にあります。この数量は、一般的な木造住宅に換算して約9400戸分もあるのです。しかし実際に使われている木は5万立米、約1000戸分に行くか行かないかと言ったところです。これは畑の作物で言うと「たくさん実はなっているけど食べられずに放置され、熟れすぎている」のと同じ事であると言って良いでしょう。
 そして現在、一般的ないわゆる「木造住宅」と言われる家には外国産の木を使った集成材(合成的に貼り合わせた板や柱)が約9割以上も使われています。日本の木、国産の木は、一部を除きほとんど使われていないのが現状なのです。

 (昔から全く人の手が加わっていない)天然林はともかく、人が大切に育ててきた森林は、木が使われなくなると人の手が入らなくなり(林業が廃れ)、森林は荒れていきます。これは日本の森林保全、日本の環境問題、そして木材消費の面から見ても好ましいとは言えません。ですから、皆様には、何故日本の木が使われなくなったのか、日本の木を使うにはどうしたら良いのか、少しでもいいから疑問に思って頂きたいのです。

 しかし、私(おやじ)が一般の方とお話をすると、悲しいかな、こうした事に疑問どころか興味が無い人が多いのが事実なのです。興味が無いと関心がわかず、木について何も知らない、と言う人が多いのです。字は読めてもその木が何であるか知らない人が多い。しかも漠然と「日本の木は(値段が)高いから使えない」などと思っている方も少なくないのです。
 私(おやじ)に言わせれば、木に興味を持ち、木について調べてみれば……日本の木の値段は決して高くない事、森林保全の為にも国産の木を使う方が良い事、それが地場産業活性化の為にも良い事、更には家づくりの面に於いても良い事(日本の木は日本の気候風土に合っている事)、などが分かる筈です。

 最近では、各都道府県が地域の「林業活性化」を政策に掲げ、様々な取り組みを行っております。埼玉県でも、埼玉県産の木材を多く使った住宅には住宅ローンの金利引き下げ制度がある……などなど、県を挙げての取り組みがなされております。
 木も食べ物と同じく「地産地消」が望ましいのです。日本で育った木は日本で使う。もっと言うなら、その地域でとれた木材はその地域で使う、これが良いのです。木は気候風土によって育まれます。よって、木が育った環境に近いところでその木を使うと、木が長持ちするのです。これは昔から大工さんに伝わる経験則です。「その科学的根拠は?」と聞かれますが、昔から「伝統」としてこんにちにまで綿々と伝わって来たものには、何かしらの意味・理由が有ると私(おやじ)は考えております。実際に、古い民家や神社、お寺などは、その地域の良材を使っている例が多い。そうした実績が証拠のひとつであると私(おやじ)は考えております。

 ともかく、皆さんには、もっと国産材、地域の木材に関心を持ってもらいたい。これが私(おやじ)の願いです。木にもっと興味を持って頂ければ、日本の森林と林業が再生するきっかけになると私(おやじ)は考えております。そして再生すれば、「日本の森林と木はこんなにすばらしい!」と誇りを持てるようになります。そうすれば、もっと日本の森林が元気になる、そう考えています。
 木力館を立ち上げ、皆さんにご来場頂いているのも、「木の情報発信」の場を設けようと考えたからです。住宅の展示場(モデルハウス)は有っても、木の展示場、材木の資料館というのは全国的に見ても非常に少ないのです。
 木力館では、この様な、あまり知られていない木に関する情報を公開・発信すると共に、五感で木を体感できるサンプルをご用意し、皆さんに実際に五感で感じて頂いております。この他にも、木力館では150種類の木のサンプルを展示しております。木それぞれの見た目(木肌)、手ざわり、重さ、薫りなど、身体で知る事ができます。
 ぜひ木力館に気軽にお越し頂き、木の良さ、日本の木の大切さについて、興味を持って頂ければと思います。

            木材のサンプルを手に、木力館に来場された方に説明する私(おやじ)。

 最後に、来る10月24日に開催予定の「2010 伐採見学ツアー」についても引き続き応募を受け付けております。詳しくは木力館ホームページに掲載しておりますので、そちらをご覧下さい。
 植樹祭の参加は予約制です。お申込み順に受付を開始し、定員(40名)に達し次第応募を締め切らせて頂きます。定員まで残り少なくなりました。ご応募はお早めに!
 あと申し訳ありませんが、当日の予約無しの飛び入り参加はご遠慮下さい。

 木力館ではこうしたイベントを精力的に開催していきますので、ご期待下さい。また平時も毎日開館、皆様のお越しをお待ちしております。ぜひお気軽にお越し頂き、本物の木の良さを体感して下さい。お待ちしております。

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