木力館ブログ

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伝統工法による家づくりの良さとは?

 関東地方ではいよいよ梅雨入りですが、皆様いかがお過ごしですか。

 さて今回は、木力館に隣接しております加工場にて行っております刻みの写真をご覧頂こうかと思います。また、伝統工法による家づくりのよもやま話もさせて頂きます。

     杉大黒柱、八寸(24cm)角、7.5m。頂上部の刻み。昇り梁と棟木が直行する部分なのでしっかりと。

            杉大黒柱、根本の刻み。土台にはめ込む為、12cmのホゾ穴をつくります。

 杉大黒柱、継手のホゾ穴加工。

 伝統工法による家づくり。とりわけ、大工さんによる「刻み」(加工)の技術は、長年の経験と勘による、職人技の世界です。木の一本一本のクセ・違いを見分け、その木に最適な使い方をし、加工を施す。これは「ただ加工するだけ」の機械には出来ない事です。

 「今はもう手加工が出来る大工さんなんて居ないでしょう?」と、木力館を訪れる方から聞かれます。
 とんでもない、手刻みが出来る大工さんはまだまだいます、しかしその技を使ってくれる現場がほとんどないのです、と私(おやじ)は説明します。
 悲しいかな、今は伝統工法よりも、「1円でも安く」と言ったコストダウン・コスト重視の家づくり……工場生産・大量生産による画一的な家づくりが大多数を占め、そこに大工さんの手刻みや伝統工法といったものが入り込める余地は有りません。これが今の家づくりの現状です。
 もちろん、ものづくり大学で勉強したり、若いうちから老練な大工さんの弟子になるなど、地道に技術を積んでいる若い世代の大工さんも居ます。しかし、やはり先程お話しした通り、彼らの腕が100%発揮出来る現場はほとんど無いのです。このままではいずれ「伝統工法」「手刻み」の技術はなくなってしまうのではないか、と私(おやじ)は危惧しております。

 手刻みの良さ、大工さんの技術の素晴らしさ。その最もたるものは、木のクセを見極める事にあります。無垢の木は、一本一本微妙に性質が違います。ひとつとして同じ木はありません。そうした木のクセを見抜き、適材適所に使い、寸分の狂い無く加工し、組んで行くこと。これが、大工さんの技術であり、またそうしてていねいにつくられた家が長持ちする事は、昔からの家づくり、昔からある古い家・古民家などを見れば明らかな事です。

 ですから、皆様には、木に興味を持っていただきたい事と同時に、伝統的な家づくり、そしてそれを支える大工さんの技術にも関心を持って欲しいのが、私(おやじ)の願いです。
 木力館では、木材のサンプルと共に、大工さんの継手加工サンプルもご用意しております。ぜひ一度ご覧になって、技術の素晴らしさを確かめて頂けたら、と思います。
 さて、来る6月24日(日)は10:30より木力館2階にて木力館6月講演会を行います。今回のテーマは「木の家づくり講座~木の家とはどういうものか~」とし、木の家づくりの基本的なことをはじめとして、さまざまなお話しをさせて頂きます。詳しくはこちらをご参照下さい。予約不要、参加費は無料です。直接木力館までお越し下さい。
 木力館は毎日元気に開館、皆様のお越しをお待ちしております。本物の木を五感で体感できますので、お気軽にご来場ください。

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